2008年10月24日

オイラーの贈物



数学書である。

「中学生レベルの数学からスタートして、大学理工学部1回生レベルの数学までをこの1冊でマスターする!」

壮大な目的を持った本である。

しかし実際、僕は浪人時代は数学はこの本しか読まなかった。予備校にしろ何にしろ、みんなと同じ時間に同じ場所に集まって勉強するのが大の苦手なのである。

高校では文系クラスだったので、数学の知識ゼロである(高校では数学は赤点ばかりとっていた)。

そんな僕が、この本だけで大学の理工学部に合格したのだから、やっぱり名著なのだろう(単に僕の大学がアホだったのかもしれないが)。

本書の最終目標として、著者は次のことを挙げている。

公式「e~iπ=-1」を理解する!!

簡単に説明すると、

「e」はオイラー数と呼ばれるものである(ややこしいので説明省略)。
「i」は複素数である(2乗したら-1になる仮想の数字)。
「π」はご存知円周率である。


別々の数学者が別々に発見したこの3つの定数。

そのはずなのに、

eを(i×π)乗したらなぜかマイナス1になる!!

これをスゴイと感じるかどうかは人それぞれのセンスなのだろうが。

たとえるならば、3人が別々のパズルを解いていたはずなのに、答えをつき合わせたらなぜか同じ結果だった。そいういう不思議さである。

もっと一般的に言うならば、「言葉」「理屈」「論理」の不思議さである。

たとえば友達と約束をする。

「じゃあ明日5時に駅前で。前貸してたCD持ってきてー」

すると翌日、友達はちゃんと5時にCDを持って駅前にやってくる。

あたりまえな話である。でもよくよく考えたら不思議ではないか?

考え方、感じ方は人それぞれ。
さらに言うと、他人の考えてることなんてわからない。
そのくせ、なぜか言葉は互いにちゃんと通じるのである。


この「言葉」や「理屈」という存在。あまりにもよくできすぎているのである。

そんな不思議さを体験できるのがこの本である。

数学があまりにもよくできすぎていることに驚嘆し、

「ひょっとしたら神様っているんじゃないのか?」

読み進んでいくうち、そんな宗教めいた思いさえ抱いてしまう。

そんな哲学的な話はおいといて。

もう一度数学を勉強しなおしたい、数学嫌いをなおしたい、そういう人には是非とも読んでほしい本である。

数式がいっぱい出てきて面食らうが、じっくり読めば誰にでもわかるように書かれている。

「3ヶ月ほど時間があるので旅に出るが、ひまでひまでしかたがない」

そんな人はこの1冊を持っていくといいかもしれない。

そんな人なかなかいないだろうけれど。

posted by にあごのすけ at 07:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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