2009年01月14日

ジャーハダ──イラク 民衆の闘い

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先日、とある新年会で「イラクの子どもを救う会」主催の西谷文和さんという方とお会いした。僕は酔ったいきおいもあって、失礼ながら、なんか知らんけど有名人だ、と近づいていき、このDVDを買ってサインをいただいた。

DVDの内容は悲惨だった。米軍の攻撃、イスラム同士の内戦、自爆テロ、敵も味方もよくわからなくなった状態で、さまざまな理由で身体も心も傷ついた人たち。劣化ウラン弾による奇形、また、米軍が使用したと推測される神経ガス兵器で体がマヒしてしまった人たち、などなど。

こういう映像を見ていつも意識させられるのは、当たり前なのだが、彼らも僕ら日本人と大して変わらない人々だ、ということである。どこか遠くの国で異人種が戦争しているらしい、てな感じで他人事のように考えてしまいがちだが、映っているのは普通の人間、大阪でそのへんを歩いているおっちゃんやおばちゃん、子どもたちとなんら変わりはない。

しかし、戦争のニュースや映像を見て、いつも考えてしまうことがある。

どうして人間は(僕も含めて)そんなにまでして生きたがるのだ?

自分がなぜ生まれてきたのかわからないし、なんのために生きているのかもわからない。考えれば考えるほどわからなくなる。

そんな「無意味」な人生をいかにして生きていくべきか。それがこのブログのテーマであり、僕の人生のテーマでもある。

決して人生を否定しているわけではない。僕はなんとかして自分の(人間の)生を肯定する理由を見つけようとしている。

僕は死にたいと思ったことが何度もある。それが僕の「躁うつ病」という持病のせいかどうかはわからない。特にひどかったのは大学時代、ひきこもっていたときだ。死にたい衝動と2年間戦い続けた。

それでも死ななかったのは、たぶん僕は本当は生きたかったからなのだろう。

ひきこもっていたとき、僕は真っ暗なひとりの部屋でテレビの動物番組を見ながらいつも泣いていた。必死に生きようとする動物たちに心を突き動かされたからである。動物たちはひょっとしたら、僕が知らない「生きる意味」を知っているんじゃないか? 知っているなら教えてほしい。すがるような思いだった。

本能? 一言で言ってしまえばそうなのだろう。生き物も人間も、とにかく生きたがっている。

そのくせ人間は殺し合う。生きるためのみならず、名声や思想を守るために、あるいは復讐するために。そしてある者は自らの命を絶つ。

では殺すこと(自殺含め)も本能か? 人間の中には、「生きる」と「殺す」という相反する本能が拮抗している?

よくわからない。というか僕の勉強不足。

自殺やうつ病に関していえば、こんな話がある。

前に書いた記事の「パパは楽しい躁うつ病」によると、戦時下の日本ではうつ病がなかったそうだ。

またある学者がこんなことを言っていた。

「世の中が物質的に豊かになっても、人間が幸福にならないのはなぜか?」

その学者いわく、「選択肢が多すぎるから」だそうである。

たとえば目の前にケーキが10種類並んでいるとする。その中からひとつだけを選ばなければならない。

人は悩んだ挙句にひとつだけケーキを選んで食べ始める。しかしケーキをひとつ選んだことによって、残り9個ものケーキを食べ損なったような錯覚に陥る。もしも最初にケーキが2個しかなかったら、そんな錯覚に陥ることなく、おいしくケーキを食べられたはずなのに。

なるほど。ならばうつ病は贅沢病なのだろうか?

ある意味でそうだろう。だが、僕は心の病を煩っている人間を何人も知っているが、彼らは決して甘えてなんかいない。日本という、イラクとはまた違った意味でゆがめられた環境の中で、彼らは必死で戦っている。健常な日本人以上に戦っている。それだけははっきり言っておきたい(僕も躁うつ病なので結果的に自己弁護になってしまうが)。

何はともあれ、西谷さんからサインをいただいたとき、お名前の横にこう書き添えてくれた。

「命どぅ宝」

ぬちどぅたから。命は宝。世界中のいろいろな悲惨な風景を見てきた方だけに、重みがある。

でも本当は、そんな当たり前なことをあえて言葉にして言わなくても済むような世界が、ホントの平和、ホントの幸福な世界なんだろうな。

posted by にあごのすけ at 07:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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