2009年03月20日

向精神薬の致死量

「睡眠薬で自殺」

なんてのはよく聞く話だけれど、実際はそんなに簡単ではないらしい。

なんでこんな話をするのかというと、アクセス解析を見ると案の定、「致死量」で検索してくる人が多いから。

このブログは自殺をすすめるブログではなく、「この無意味な人生をいかに生きるか」をテーマとしている。いかにネガティブな生き様を貫くか。方向性が自殺とは正反対である。

でも検索してくる人が多いから書いておこう。僕の調べた限り、向精神薬で自殺するのはけっこうむずかしい

だいたい、処方箋がいるとはいえ、普通の薬局でそんな危険なクスリを売っているはずがない。

クスリの指標には大きくわけて「作用量」と「致死量」がある。「作用量」は効き目が出てくる量、「致死量」は死に至る量である(もっとも、致死量を飲んだからと言って必ずしも死ねるわけではない)。

向精神薬は通常、「作用量」と「致死量」との間に、何百倍あるいはそれ以上もの差がある。つまり極端な場合、医者に処方された量の何百倍何千倍もの量を飲まないと死ねない。つまり向精神薬はそれだけ安全なクスリなのである。それくらい安全でないと、医者もクスリとして処方できない。

仮に致死量の向精神薬を飲んだとしても、酒と同じく猛烈な吐き気が襲ってくるから、まずそれに耐えなければならない。たとえ飲み切れたとしても、必ずしも死ねるとは限らない。「致死量」という場合、通常「半数致死量」のことを指す(らしい)。つまり50%の確率で死ぬ量。だから致死量の10倍飲んだとしても死なない場合もあるわけだ。

バルビツール系向精神薬リチウム(リーマス)は、作用量と致死量との間が比較的せまい部類に入る。それでも失敗する率は高い。代償として、重い後遺症を背負いながら生きていくはめになる。

僕が調べたかぎり、自殺に向いている向精神物質はもっと身近にある。

それはアルコール、つまりである。

なぜなら、作用量と致死量の間が極端にせまいからである。

アルコールは、血中濃度0.1%で酔っ払い状態。致死量は血中濃度0.3〜0.4%。

つまり、「けっこう酔っ払ったよ」という状態からさらにわずか3、4倍の量を飲めば死ぬわけである。

酒には知ってのとおり、抑うつを改善する作用がある。だから抗不安薬として使おうと思えば使えないことはないわけだ。しかし作用量と致死量との差が3、4倍とあまりにも近すぎて危険すぎるため、クスリとしては使いものにならないわけである。

だから向精神薬で死のうなんて思わないように。そんなに楽な死に方じゃありません。

もっとも、酒での自殺をすすめているわけでもありませんが。


posted by にあごのすけ at 02:12| Comment(1) | TrackBack(0) | 精神 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
目薬飲むと死ぬらしいです
Posted by at 2012年06月12日 21:01
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