2009年05月12日

楽しい夕に



忌野清志郎ネタをもうひとつ。

僕がよく聴いていたのは、RCのデビューアルバムである『初期のRCサクセション』から90年代の忌野清志郎&2・3'sあたりの曲だが、個人的に一番衝撃的だったのは実は今回紹介するアルバム『楽しい夕に』である。

RCサクセションのセカンドアルバムである。名盤と言われた『シングル・マン』のひとつ前のアルバムになる。

1枚目と2枚目はアコースティック編成、3枚目『シングル・マン』からはエレキ編成となる。しかし先日紹介したドキュメンタリー本『GOTTA!忌野清志郎』の中で、1枚目のアルバムはあとから勝手にいろいろな音を重ねられて全然RCのサウンドじゃなくなってしまった、と清志郎は語っている。

よってこの『楽しい夕に』こそ、初期のRCのサウンドを忠実に記録しているのではなかろうか。

そして僕は衝撃を受けたわけである。

こんなフォークサウンドがあったのか!!

僕はアコギ弾きであってエレキは弾かない。どうしてもフォークなサウンドに反応してしまうわけである。

基本はたぶん3人編成、フォークギター2本とウッドベース。あとドラムとハモンドくらいか。

でもこれはもはやフォークソングなんかではない。ロックか、R&Bか、なんと呼んでいいのかわからないがとにかくすごいのである。どっちへ転がっていくのかわからないメロディとコード、ヘタなようなうまいような、でも斬新なベースラインとリードギター。そして清志郎がかき鳴らすアコギは本当に「ガッタガッタ」と鳴る。

当時このアルバムがどうして売れなかったのか不思議だ。時代がついてこれなかったのか。いや、そもそもこのサウンドを受け継いでいるミュージシャンが現在いるのかどうか。このアルバムのRCは、それ以降のエレキ化したRCとも大きく異なっているのである。

でもとにかく僕はこのアルバムを聴いて、アコースティックサウンドの新たな境地を見た。

ちなみに、収録されている『日隅くんの自転車のうしろに乗りなよ』という曲。「日隅くん」はRCのサポートメンバーだった。

だが『GOTTA!忌野清志郎』によると、バンドが売れないことに彼は悩み、追い詰められ、ついには自殺してしまった。

アルバム『シングル・マン』の中の名曲『ヒッピーに捧ぐ』は、彼の死について歌ったものである。

でもいまとなっては清志郎自身を追悼する歌のように聴こえる。
posted by にあごのすけ at 19:57| Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
通りすがりで失礼いたします。

「ヒッピー」は、ホリプロ時代にRCのサブマネージャーだったオオシロという方のあだ名で、「日隈くん」とは別人ですよ。

別の曲だと、自殺前の日隈くんを励ますために作られた『君はそのうち死ぬだろう』という曲もあります。
Posted by 27 at 2011年11月02日 13:22
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