2009年02月05日

kyupinの日記 気が向けば更新(精神科医のブログ)

このブログを紹介したいがために、わざわざ「WEB」のカテゴリーをつくってしまった。

kyupinの日記 気が向けば更新(精神科医のブログ)
http://ameblo.jp/kyupin/


その名のとおり、精神科医が書いているブログである。

プロフィールや記事内容から察するに、ある精神病院の院長。年の頃は40代後半〜50代。奥さんとふたり暮らし。総合病院に診察に行ったり、鑑定医をしたりもしている。祖母は温灸療法師だった、など。

匿名のブログである。もしも自分の素性がバレたときにはブログをやめる、と言っている。

このブログを紹介した理由は、簡単に言うと非常におもしろいからだ。自分が診察したさまざまな患者の話が出てくる。薬に関する知識も得られるし、薬を使用したときの実例もたくさん紹介されている。

しかし本当におもしろいのはその部分ではない。興味深いのは、このお医者さんが「科学者」らしからぬところ

精神医学の話と関連付けて、音楽や宗教の話が出てきたりする。

特筆すべきは、彼が霊感を信じているところだ。

いや、信じる信じないの話ではなくて、霊感があると考えざるを得ない場面を多く経験していて、霊感は存在するものという前提で文章を書いている。彼の祖母は言わば霊力で患者を治す治療師で、そのすごさも彼は目の当たりにしている。また、自分自身、予知能力で患者の自殺を何度か止めた、と書いている。

僕が言いたいのは、「こんなヘンな精神科医がいますよ」ということではない。逆である。精神科医はこれくらいの柔軟性がなければダメだと思う。

僕の話だが、以前に通院していたあるクリニックで、抗うつ剤を飲んでも不安が消えないと訴えたら、医者からこんな答えが返ってきた。

「そんなはずはない」

そ、そんなはずはないってアンタ(汗)。教科書的にはその薬を処方したら不安が消えると書いてあるのかもしれないが、不安であるのは間違いないのである。現に不安を感じている僕自身が主張しているんだから間違いない。内蔵とかケガだったら、機械を修理する感覚で治せるのかもしれないが、こころとなるとそうはいかない。

思うに、精神医学はどこか科学の領域を逸脱しているところがある。

そうでないといけない。なぜなら科学はどこまで行っても客観的な方法論であるのに対して、精神は(患者の側から見れば)どこまで行っても主観的だからだ。

いや、それでも精神医学は純粋な西洋科学だと主張する人がいたら、その人はきっと脳医学とか神経科学と問題をすげ替えている。

患者の「こころ」という主観的部分を治療しようと思ったら、科学の方法だけでは不充分である。宗教的アプローチ、芸術的アプローチ、そして人を見抜く「霊感」が必要である。僕はそう思う。

そしてたぶん系譜的には、精神科医は、古来からいた霊能力者やシャーマンなどの延長線上に位置する。少なくとも僕はそうあるべきだと思っている。

(注:僕は霊を信じているかと言うと、これまた非常に答えにくい。科学も霊も、どっちも解釈の違いにすぎないと思うからだ。「霊は存在する」「霊は存在しない」、そのどっちも不正解。真理はおそらく、言葉の届かないはるか遠くにある)

僕がいま通院しているクリニック。そこの先生もけっこう変わり者である。

初診のとき、いろいろと質問されたあと、最後に「舌を見せてください」と言った。精神科医なのに扁桃腺でも診るんだろうか。言われるままに舌を出すと、先生はマジマジと観察し、

「うん、やっぱりうつ病の舌をしてますね」

あとあと調べると、東洋医学には「舌診」という診察方法があるらしい。舌の色や形状で患者の体調や精神状態を調べる。先生は、西洋医学的アプローチで僕を診察したあと、補助的に東洋医学の手法で確認をとったわけだ。

あと、こんなことがあった。

趣味はありますか、と聞かれ、「時々山を散策したりします」と答えたところ、先生おもむろに立ち上がり、診察室の本棚を眺めだした。5分間も眺め続けた。僕は黙ってすわって待っている。

ようやく席についた先生はこう一言。

「すみません、山の写真集がどこかにあったはずなのですが見つかりませんでした」

のんきである。

ここの先生、僕にとっては妙に居心地がいい。話が通じやすい。なぜかと思ったらひとつ共通点があった。

ここの先生はなんと文学部卒だというのである。文学部を出てから医学部に行きなおし、精神科医になったと言う。僕はと言うと、理工学部を中退し、文学部哲学科に行きなおしてそこで卒業している。

お互い、理系思考と文系思考が混ざり合っているから、話が通じやすいのかもしれない。

話が若干それたが。

精神科医はある程度「ヘン」なほうがいい。科学だけでなく、さまざまな学問や手法に通じていて、人を見抜く「霊感」を持っている人がベスト。

本当にただの「ヘンな医者」だったら困るけどね。

posted by にあごのすけ at 10:10| Comment(0) | TrackBack(0) | WEB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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